2013年度秋季研修会
NPO目黒中小企業診断士会では、メンバーのスキルアップを目的として、毎年春季と秋季に研修会を開催しています。
今年の秋季研修会は、城南信用金庫常勤理事秘書室長の早川憲治様と未来創造部上席調査役の山極浩敏様をお迎えし、「城南信用金庫の地域戦略と中小企業診断士との連携」をテーマに早川憲治様にご講演いただきました。(早川様は中小企業診断士でもいらっしゃいます)
- 1.城南信用金庫について
城南信用金庫は、信用金庫業界内で預金量・貸出量ともトップクラスを継続し、その店舗の地域特性からも不動産賃貸業を主とする不動産関連の融資が70%占める金融機関です。最近の話題と言えば、東日本震災後、「原発に頼らない安心できる社会へ」というキャンペーンを開始し、最大の環境問題である原発からの脱却を訴え積極的に行動されています。
- 2.新たな出会いを創出する事業展開
- ・社会貢献フェアの開催
今年で2回目になる「日本を明るく元気にする“よい仕事おこし”フェア」を開催し、ブース展示、商談以外にも、人材採用意欲ある中小企業と就職希望者との出会いを提供する「就職合同説明会」等を同時開催しました。
- ・ビジネス商談会の開催
取引先に対して販路拡大のチャンスを提供するため、商社・デパートなど大手バイヤーを招いて、商談会を随時開催予定で、今年は4月に「食品ビジネス商談会」を開催しました。今後もギフト、雑貨、機械など、多様な業種のビジネス商談会を開催し、地域の皆様に販路拡大の機会を提供されるそうです。
- ・ビズネスマッチング掲示板の展開
城南信用金庫の83店舗をオンラインで結んだ情報ネットワークシステムで、お客様の事業展開を支援するため、事業パートナーと出会う機会を提供するサービスを実施されています。
- ・企業情報コミュニケーション誌の発行
取引先の事業内容や特色等を地域の皆様に広く紹介し、新たなビジネスチャンスのきっかけにつなげてもらうため、情報誌「うめナビ」を定期的に発行しています。
- 3.未来創造部を設立
昨年11月新規事業の開発を専門に行う未来創造部を設立されました。経営環境が多様化する中で、地域のお客様の様々なニーズにお応えできるよう、既存の金融業務だけではなく、社会福祉、医療、エネルギー開発、IT関連等の新しい分野において、信用金庫として社会貢献できる業務を研究し開発を行っていく部署です。
また、現在、新規事業として、多種の中小企業者との連携を前提とした構想が進んでいるようです。我々診断士のクライアントにとっても有意義な事業を提供されることが益々期待できそうです。
- 4.おわりに
今回の講演を聴いて、金融機関の枠を超えて「お客様応援企業」を目指されている城南信用金庫は、我々診断士にとってその動向から目が離せられない存在であると感じました。また、我々診断士が中小企業者を支援するに当たり、地域に根ざした金融機関との連携の重要性を痛感しました。
(めぐろ診断士会 木村 春夫)
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